みなさんは「手術」と聞くとどんなイメージですか?
タトゥー除去には大きく分けて手術とレーザーがありますが、レーザーの方がなんとなく気軽に受けられそうな感じですよね。
ということで、今回はタトゥー除去手術にまつわる「痛み」がどんなものなのか、私が受けた切除手術の体験をもとにお伝えします。
注意
私が受けた手術は、タトゥーが入っている部分を切り取って皮膚を縫い合わせる手術です。
「切除術(法)」「切開」、「切縫」、「単純切除」などと呼ばれています。
同じ手術でも術後の経過や痛みには個人差がありますのでご注意ください。
まず、タトゥー切除の痛みは大きく次のように分けられます。
- 局所麻酔の痛み
- 手術中の痛み
- 手術当日の痛み
- その後の日常生活での痛み
これらについてそれぞれ説明していきたいと思います。
局所麻酔の痛み
タトゥーを切除するときに使う一般的な麻酔は局所麻酔。
この局所麻酔の注射が「ムチャクチャ痛い!」という話をたまにネットで目にします。
しかし私は、痛いというよりもズーンと重い感じがしました。
歯医者で麻酔を打たれたことがある人は、そのイメージに近いと思ってもらえればいいと思います。
このように説明すると「なんだ余裕じゃん」と誤解されそうなので、もう少し説明します。
歯医者の麻酔がチクッだとすると、手術はブスッという感じで、皮膚の奥に感じる衝撃の大きさが違います。
そしてタトゥーが大きければ大きいほど、何度も(何箇所にも)打たれます。
初めての感覚だったので、「痛い」という表現が適切なのかよくわかりません。
ただ、とにかく辛かったことは確かです。
どうしても局所麻酔の痛みを味わいたくない人は、クリニックによって「局所麻酔のための麻酔」なるものもあるようなので、そういったものを利用するのも一つの手でしょう。
また、全身麻酔をしてくれるクリニックや麻酔の種類を豊富にそろえているクリニックもあります。
手術中の痛み
手術中は麻酔が効いているので、当然痛みはありません。
でも、引っ張られたりする感覚はあります。
また体勢を維持しなければならなかったり、医師と看護師の会話が全部聞こえたりして、痛み以外の大変さや怖さを感じる場合はあるでしょう。
そして場合によっては、麻酔が効かないアクシデントが起きることもあります。
そのあたりの話は別の記事で書いているので、興味のある方は読んでみてください。
タトゥー除去手術で怖いのは失敗や医療ミス。今回は、医療ミスとまでは行きませんが、いくつかアクシデントがあったのでご報告したいと思います。 続きを見る
手術の失敗や医療ミス
手術当日の痛みはその時々で全然違う!
私は両腕に大きめのタトゥーが入っていたため、片腕につき2回、合計4回手術を受けました。
4回も受けると多かれ少なかれ手術後の経過は違うもの。
痛みにもかなり差がありました。
なかでも当日の痛みはまったく違いました。
ポイント
ここで伝えたいのは、「ほとんど痛くないとき」と「ムチャクチャ痛いとき」があったよってこと。
これから手術を受ける人がイメージできるように、何時間後など細かいことも書いています。
面倒な人は飛ばしちゃてください。
痛くなかった右腕の手術
私が初めて受けたのは右腕の手術でした。
「初日は痛みが出ると思うので」と言われました。
処方された痛み止めは2回分。
足りなくなった場合は市販の鎮痛剤を使ってもいいとのことでした。
以前、他のクリニックでも「体を切るわけですから、当然痛いですよ」と説明されていたので、麻酔が切れてからの痛みはかなり覚悟していました。
しかし実際は、術後6時間くらいで少し痛みが出てきた程度。
我慢できないレベルでは全くありませんでした。
ちなみに女性は痛みに強いとかいいますけど、私は全然です。
出産も耐えられなくて途中で無痛分娩に変更してもらったくらいのヘタレです。
そして痛み止めを飲んだのは寝る直前。
手術が終わって10時間後のことでした。
「寝ている最中に痛みがひどくなるのは嫌だなぁ」と思い、念のため飲みました。
そして、朝までぐっすり。
起きてからも痛みはほとんどなく、スマホやパソコンいじって過ごしました。
結局、抜糸までに痛み止めを飲んだのは初日の夜だけでした。
「え?切除手術ってこんなに痛くないものなの??」と拍子抜けでした。
数か月後、同じ右腕の2回目の手術を受けましたが、やはり痛くありませんでした。
痛み止めを飲んでも痛かった左腕1回目の手術
右腕の手術が全然痛くなかったのでそのつもりで受けた左腕の手術でしたが、予想外の痛みに悩まされました。
同じ執刀医で、左右の違いはあるものの同じ上腕。
それなのにこんなにも痛みが違うのかと驚きました。
痛みの原因として考えられる違いは
- タトゥーの大きさ
- 腕の内側まで切ったこと
の2点。
手術後に痛みを一番感じたのは、腕の内側でした。
麻酔が切れて痛みだしたのが手術の5時間後くらい。
そのときに1度目の痛み止めを飲みましたが、多少マシになった程度でした。
次に痛み止めを飲んだのは寝る前。
しかしさっぱり効いている気がしませんでした。
痛み止めを飲んでいなかったらもっと痛かったということでしょうか。
そう考えると恐ろしくなります。
とはいえ寝られないほどではありませんでした。
痛い痛いと言いながらもいつの間にか眠りにつきました。
結局、手術の次の日も痛みはまだ少しあり、落ち着いたのは術後2日目でした。
さらに痛かった左腕2回目の手術
左腕2回目の手術はさらに痛みが強く出ました。
手術4時間後くらいから徐々に痛み出して、1回目の痛み止めを飲みました。
テレビを見てなんとか気を紛らわせようとしましたが、普通にソファに座っていても痛い。
クッションを腕の下に置いて、少しでも痛みの和らぐ体勢を探しました。
また、ちょっとした段差から降りるときにも傷に響いて痛みました。
「傷口を濡らさなければシャワーを浴びてもいい」
「腕は動かして構わないけど傷口が開くような無理な動きはしないように」
などと病院で言われましたが、そもそも痛くてシャワーは浴びられないし、動かすどころの話ではありませんでした。
今までで一番の痛みでしたが、何とかその日の夜を乗り越えると痛みは落ち着きました。
その後の日常生活での痛み
手術後に感じる痛みは次の2種類に分けられます。
①何もしなくても感じる痛み
②動くと感じる痛み
②動くと感じる痛みは「違和感」程度のものも含めれば数か月単位で続きます。
ここでは①「何もしなくても感じる痛み」を中心にお話します。
②動くと感じる痛みについては、他の記事で触れているので参考にしてください。
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タトゥー除去手術後の生活で大変なこと
タトゥー除去を検討する際には、痛みだけでなくその後の生活に与える影響も考えましょう。
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手術後3日目からの痛み
痛みをほとんど感じなかった右腕。
予想外だったのは、抜糸後に右腕が痛くなったことです。
仕事や家事など、それまでは控えていたことを普通にやるようになったからでしょうか。
抜糸前は包帯で圧迫されていたことも関係するのかもしれません。
さらに、痒くて掻いてしまったのも良くなかったのかも・・・。
理由はわかりませんが、右腕の最初の手術から20日ほど経った頃に突然痛みが出て3、4日痛み止めを飲んで過ごしました。
痛かった左腕は、手術当日と次の日を乗り越えると、その後痛むことはほとんどありませんでした。
ただ、右腕と違ったのはツッパリ感です。
左腕はタトゥーが大きかったので、縫い合わせる皮膚にあまり余裕がなかったのだと思います。
2年後の状態
現在、手術を受けて約2年が経ぎました。
右腕に痛みを感じることはもうありません。
しかし左腕は冬になるとたまに痛みます。
たいした痛みではありませんが、「ああ、そういえば私は手術を受けたんだったな」と思い出されます。
結局、切除手術は痛いのか?
タトゥー切除手術は耐えられない痛みではない
私の体験からいうと、強い痛みを感じたのは当日だけ。
しかも手術4回中2回だけです。
切除術は、感染症にかかるなど特別なことさえなければ、耐えられないほど強い痛みを伴う手術ではないと思います。
また局所麻酔の痛みは先に話した通り、全身麻酔など他の方法で回避することができます。
ですから「局所麻酔の痛みが怖いから手術はやめておこう」などと思う必要はありません。
大切なのは手術後の生活への影響
おそらくこの記事を読んでいる人は痛みへの不安から読んでいる人が大半だと思います。
しかし痛みは耐えられます。
一番重要なのは「痛みが辛いかどうか」ではなく、「痛みがあっても生活が成り立つかどうか」です。
たとえ痛くても、仕事に行く必要も家事や育児をする必要もないのであれば、何もせずじっと耐えればいいだけのことです。
しかしそうでないのであれば、計画を立てる必要があるでしょう。
痛みによってできなくなることは何なのか?
それをどうやって補うのか?
具体的には
・仕事はできるのか?できないのであれば何日休めばいいのか(何日休めるのか)?
・子どもの面倒はみられるのか?見られないなら何日間か誰かに頼めるのか?
・買い物に行ったり食事は作れるのか?できないなら、あらかじめ買いだめしておくか、デリバリーにする。
などです。
ちなみに私は手術当日を合わせて6日間仕事を休みました。事務職です。
このようなことをクリアできないのなら、切除手術はやめてレーザーにした方がいいかもしれません。
ぜひ他の記事も参考にして検討してみてください。
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